
― 『家庭画報』は創刊64周年の歴史を持つライフスタイル誌ですが、メディアのブランド力を生かした旅行事業や商品開発など、出版以外の事業も多数展開していますね。多くのお客様に愛される『家庭画報』のブランドコンセプトと魅力は、一体どんなものですか?
千葉「『家庭画報』のコンセプトは、”夢と美を楽しむ”です。上質で豊かな暮らしを楽しみたいと願う方々へ、誌面の枠を超え、様々なご提案を行っています。ブランド事業のメインスキームにあるのは『家庭画報』本誌ですが、その最大の魅力は、圧倒的なビジュアルの美しさと信頼できる確かな内容だとご評価いただいています。『家庭画報』がこのクオリティーを実現できる背景には、創刊当初から全身全霊をかけて誌面を作ってきた先輩方の絶え間ない努力や、抜きん出た編集力の積み重ねがあります。そのおかげで、”家庭画報になら”と特別に取材に応じて下さったり、扉を開けて下さる方がいらっしゃる。だからこそ、『家庭画報』でしか見ることのできない誌面を創り上げることができています。家庭画報がお客様から愛されるブランドに成長できた一番の理由は、創刊から64年かけて培った“信頼”にあります。“家庭画報の情報には間違いがない!”この信頼こそが、時代に敏感で本当にいいものを知りたいという読者の皆様からご支持をいただく、“家庭画報ブランド”の真価だと考えています。」
― 創刊当初から紡いできた読者や取材先との深い信頼関係が、現在の“家庭画報ブランド”を築き上げているのですね。多くのお客様に“夢と美”を贈る『家庭画報』のブランド事業として、雑誌出版以外にはどのような取り組みを行っているのですか?
千葉「毎月、『家庭画報』の誌面をご覧になった方から驚くほど多くの反響をいただきます。これは、取材時に編集部が感じたドキドキやワクワク感を、誌面を通して読者の皆様が感じて下さった嬉しい結果だと思います。ならば、皆様にも実際に同じ体験をしていただきたい! そう考えたことが、出版活動から派生したブランド事業の始まりでした。この美しい写真と同じ景色を、ご自身の目で見ていただきたい。この素晴らしい料理を、実際に味わっていただきたい。そんな思いから、『家庭画報』がオフィシャルツアーを企画する旅行事業が立ち上がりました。クルーズトレイン「ななつ星in九州」や、豪華客船「クイーン・エリザベス号」とのコラボツアーなどは特に話題を呼びました。また、読者の皆様とお会いして楽しい時間を共有したり、品物の魅力を直に触れて感じていただきたいとの思いからは、イベント事業やカルチャースクール事業がスタートしています。これらの“体験型コンテンツ”では、本誌に登場する憧れの著名人に直接お会いしてお話を聞く機会もご用意しています。また、海外の一流ブランドと日本の伝統工芸を組み合わせて新しい品物を生み出すというようなオリジナル商品の企画開発や、ECサイトを用いた通信販売事業も成功しています。」
― 『家庭画報』の世界観を旅行やイベントで体験したり、家庭画報ブランドのオリジナル商品を暮らしの中に取り入れたり……。コンテンツの魅力が、誌面を飛び越えてお客様に届いているのですね。複数のプラットフォームからサービスを提供することで、お客様の楽しみ方が広がり、コンテンツの価値も最大化していると感じます。